会社に属する際に自分の好きなものを取り扱っているか、好きなジャンルか、というのはとても重要な項目だとつくづく感じます。
中には、「仕事だから売るものは何でもいい」、「やり甲斐を感じる事が出来ればそれでいい」という人もいるでしょう。仕事ですのでその辺りは重々理解しているつもりです。
どちらかというと私も本来はそっち側の人間だったので、よくわかるのですが、昔はこれだけ売って、これだけ売上出した!だったりこんな大きな受注をゲットした!と、売るものは2番手でそのツールを使って獲得できた数字にしか興味が無かったんです。
もちろん「仕事」という観点から見るとおそらくこの考え方の方が正解なのかもしれないですけど、働いていく中で自分の中で矛盾が出てきました。
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興味のない自社製品を売っていると罪悪感を持つようになった
「甘え」と言われても仕方がないことですが、本気で思ってます。好きな商品なら徹底的に良いところを探しますし、何より心から使ってほしいと思いますよね。
世の中のサラリーマンの方にも少なからず、何となく会社の目玉商品だから好きでも何でもないけど、とりあえず売らないといけないから売ってる、という人が大半ではないでしょうか?
「仕事だから」という理由で割り切っている方がほぼほぼ全員ではないでしょうか?
しかしここ最近、ずっと感じ続けていた違和感の正体がやっと理解できたように思います。好きでもない商材をあたかも素晴らしいかの様に知識だけを詰め込んで提案する事に苦痛を感じている自分がいました。
というのも、この提案をしている間、自分を騙して演技し続けているものだから心の中で矛盾が生じてしまい、売れても嬉しくない上にドッと疲れるんですよね、なんだか相手を騙してるみたいで。
「それが仕事だ」と言われればそうなのでしょう。ただ私は全く好きでもなく興味すらないものを素晴らしい風に演技するのが苦痛になってしまったのです。
いつの日か私は、これっぽっちも興味を持っていない商品を買ってもらう事に対して罪悪感を持つ様になってしまったのです。
自社商品が好きじゃないのにオススメしていることに罪悪感が芽生えた
贅沢かも知れないですが、私は自分が好きなもの、興味のある商材を売りたいのです。
これがワガママである事は理解しています。もちろん仕事なので知識は深め、お客様に納得して購入いただきたいと思っています。
つまり双方が「納得」して初めてwinwinな関係になれるのではないでしょうか。
昔は物々交換が主流だったわけで、自分と相手が納得して初めて交換する。それが今だとお金に変わっただけで本質は変わらないですよね。
やはり、売るビジネスマンというのは自社製品が絶対的に好きであり、自信を持っている人が多いです。
そういった人はとても嬉しそうに自社製品について語るし、深い知識まで身についているので言葉の説得力も違います。この人が言うのなら、と思わせる何かを持っています。
中には「売る」ことに関しては素晴らしいビジネスマンもたくさんいます。演技が苦でないならまだしも、少なからず違和感を感じている人で、延々と定年まで演技を続けることは可能でしょうか?
今は演技でも、それを演技と感じないレベルまでもっていけば「仕事人間」としては出世コースに乗れるのかもしれないですが、どうせ働くなら自分を騙したような働き方はしたくないなぁと思うようになったのです。
自社商品を好きになる(興味を持つ)努力をする
あなたが営業に出て自社商品を売った際に「罪悪感」を感じたらもしかしたら、あなたはその会社や属する部署に合っていないのかも知れません。私はそれが理由で(それだけではないが)転職活動を始めました。
違和感の度合いにもよりますが、もし貴方の身体から信号が発せられるレベルの違和感であれば一度しっかり考えた方がいいですよ、私はその信号に気がつかないフリをし続けた結果、鬱になりかけましたから。
もし、違和感を抱えたまま働いているのであれば、きっと貴方には今の職場は合っていなかったのでしょう。ただ、だからといっていきなり辞めてはならないですよ。
私は辞めることをすすめている訳ではないので、頑張ってみたけどどうしてもダメだったら転職しましょう、職場は世の中には腐るほどありますからって話です。実際に私も辞めましたし。
現状で出来る限り「好き」になる努力をしてからの方が後々後悔しないはずなので。一度好きになる努力を頑張ってみるといいです。それでもダメなら次の一手を考えればいいだけです。
また、自分が自社商品に全く興味がない場合、うっすい知識を並べただけの紹介になります。それでも売らなければいけないので、ひどいと「押し売り」みたいな状態になってしまうんですよね。
そうなると、次に待っているのはクレームです。
納得していないのに購入されるとクレームの原因になる
納得していないのにお金を払う人は世の中には腐るほどいます。わかりやすいところだと、結婚式やお葬式だといかがでしょうか?
結婚式代はトータル◯百万円です。
葬式代はトータル◯百万円です。
と言われれば知識のない人は、そんなに高いのか!と思いながらも払うのでは?しかし高い高いとわかっていても払ってしまう理由も簡単です。
どんなに値段が高くても自分が実現したい事、しなければいけない事の必要経費だからです。それが相場と言われれば「まぁ、仕方ないか」と支払うわけです。
※しっかり説明を受けて納得して支払っているのであればwinwinです。
で、家に帰って冷静になると「やっぱりおかしいんじゃないか?」と疑問に思わせてしまったらアウトです。高額の支払いの場合、必ずクレームの連絡が入ってきます。
納得してないのに、お金を払うことって意外と多いんですよね、言葉で表すのは難しいのですが、自分に知識はないけど絶対にそれをしないといけない場面での出費などです。
納得していないのにお金を払った人ほど、後からグダグダとクレームが飛んできたりします。ここで一つ伝えておきたいのは「納得していないお客様には売るな」ってことです。
目先の売上げは無くなってしまいますが、後からクレーム処理する方がよほど疲弊しますから。
これは、販売員だけではなく、お客様にも問題があるのです。納得していないのであれば、納得するまで質問すればいいだけなのです。
質問するのにお金はかからないですし、納得してないのにお金を払ったあんたが悪いんだぞって言われても仕方がない話なのです。
また、今ではカスハラと言う言葉も出てくらい企業側も「クレーム」には敏感です。テレビやメディアで大きく報道されていますからね。
まとめ:興味がない自社製品を販売して罪悪感を感じるようなら、その職場は自分に合っていない可能性が高い
私が言いたいのは極論になりますが、罪悪感に苛まれながら商材を売る必要があるのか?その会社に所属し続ける理由はあるのか?ということ。
そもそも「モノを売る」というのは、お互いがwinwinでないとお互いが気持ち良く取引きを終える事ができないようにできています。
理由などどうでもいいからとにかく「売れ」というのは、仕事だからと割り切れない人間もいますし、そうやって好きでも興味すらないものを、さもとても素晴らしいかのように定年まで演技する事は私にはできないと感じました。
生きる為に仕事は必要ですが、その仕事を選ぶ権利は誰しも少なからずあります。焦って就職した会社、受かったからとりあえず入社した会社、様々かと思いますが、自分を殺すのはやめてあげましょう。
私は鬱になりました。
私の経験でのお話になりますが、「売る」ことに対して罪悪感を感じるレベルまで来ているのであれば、今の職場は間違いなくあなたに合っていないです。
今勤めている理由は様々でしょうが、常に自分自身に素直でいたいと思います。