アパレル業界に10年以上身を置き、現在はラグジュアリーブランドで働いている筆者です。
ここ数年のアパレル業界、社会の動き、働きかたを見ていると思うことが出てきましたので書き記しておきます。

リカルド
アパレル業界も常に進化しています。
私が20代の頃はアパレル販売員は金を払ってでも若いうちに経験を積んで〜といういわゆる昭和的な考えが当たり前でした。しかし、今は「違う」んですよね。
これはこの記事を読んでくださっているあなたも肌感で感じていると思うのですが、実力に年齢は関係ないですし、歳をとったから20代と比べて優れているわけでは決してありません。
もちろんしっかりキャリアプランを立てて進んできた人の能力は素晴らしいですが「なんとなく」ここまでやってきた人も大勢います。
むしろ私はこのような方が大多数だと思います。
「実力」が評価される時代に突入しているからこそ、若いからと諦めている人に是非とも若いうちからラグジュアリーブランドに挑戦してほしいし、するべきだと感じています。
私が20代のアパレル販売員にラグジュアリーブランドへの転職を進める理由は5つあります。
- 早いうちにレベルの高い接客技術を身につけることができる
- 給与が安定し心に余裕が生まれる
- 自己投資する時間・お金が生まれる
- AI時代でも戦える人材になることができる
- 次のステップ先(幅)が格段に広がる
20代のアパレル販売員にこそラグジュアリーブランドへ転職してほしい5つの理由
アパレル販売員として働く以上、ラグジュアリーブランドはある種目指すべき場所だとも私は考えています。
若いうちは気にならないかもしれませんが「アパレル販売員として定年まで働く」という観点を持てば、わかるはずです。
歳を重ねるといつまでも若年層向けのショップで販売員も厳しいでしょう。
そうなると年齢に合わせたブランドへ転職しなければならなくなるのですが、20代のうちからラグジュアリーブランドで働いていれば、この煩わしい転職もある種ゴールしたと言えます。
その後はキャリアに合わせてラグジュアリーブランド内で転職をすれば良いだけなので、転職に対するハードルはかなり下がると言えますね。
ではもっと掘り下げて5つの理由について説明していこうと思います。
早いうちにレベルの高い接客技術を身につけることができる
いわゆる「ラグジュアリー」と呼ばれるブランドの接客レベルは高いです。
もちろん全員ができているか?と聞かれるとできてない人もいます。

リカルド
全体のレベルで見ると間違いなく接客レベルは「高い」です。
これは一般的なショップとラグジュアリーブランドとで実際に接客を受けると分かります。
これも理由は簡単で、取り扱っている商品の単価が高く、来店されるお客様もいわゆるお金持ちの方が多いからですね。
100万円の時計を販売するのに「可愛いですよね〜、おしゃれですよね〜」なんて言っていたら売れるものも売れません。
高価なものをたくさん見てきているお金持ちを納得させるだけの技術が必要になるのです。
トーク力はもちろんですが、所作や声のトーン、押しの一言に至るまでがプロフェッショナルでなければなりません。

リカルド
でないとお客さんは納得して100万円を支払ってくれません。
この接客レベルはなにも何年も下積みをして完成させてから挑戦しないといけないというルールはどこにもありません。
もちろん最低限は必要ですが、ある程度の実力がついているのであれば、現場で慣れるのが一番てっとり早いです。
20代からこの環境に慣れ、実践を積んでいれば今後の大きな武器になりますし、大きな売上げを継続して作ることができれば、販売員としては引っ張りだこになりますよ。
無駄とも感じる「下積み」を何年も何年もしている暇があったら、その環境に身を置くことが大事です。あとはちゃんと努力していれば、環境があなたを引っ張り上げてくれます。
給与が安定し心に余裕が生まれる
残念ながら全てのラグジュアリーブランドが該当する訳ではないのですが、基本的に給与体系は大きく変わります。
ラグジュアリーブランドは外資系であることがほとんどですので、いわゆる「実力主義」であるところがほとんどです。ここでいう実力は「売上げ」ですね。(厳密には他にもしないといけないことは沢山ありますが)
私が貧乏アパレル販売員時代を過ごしていた頃は、毎月生活するだけでいっぱいいっぱいでした。
しかし、給料が増えることによって自分にご褒美を買ったり、貯金することが当たり前にできるようになったりと心の余裕が生まれました。
心の余裕はお金の余裕です。これは間違いありません。お金があればお金がないときに感じていたストレスや不安の大部分は解消されます。
心に余裕が生まれれば「今」しか考えられなかったのに「将来」について目を向けることができるようになります。
自己投資する時間・お金が生まれる
お金がないとストレス発散にパチンコに行ったり無駄に飲みに行って安酒でストレス発散となりがちですよね。
セレクトショップ時代は無駄な残業も多かったので、時間もなかったですし、時間があってもお金がなかったのでまさに負のループに陥っていました。(それでも仕事は楽しかったですが)
一番の問題は、そこに気がつけていなかったことにあります。
毎日一生懸命働いて、時間があったらパチンコや安酒でストレス発散するのも最高に楽しかったのですが、自分に「投資」を全くできていませんでした。

リカルド
自分の身にならないものにお金を垂れ流していたのです。
自己投資できないということは成長速度がとにかく鈍化します。
私がラグジュアリーブランドへ転職して分かったことは基本的に無駄な残業は一切ないですし、お給料もそれなりにもらえます。
つまり「時間」と「お金」が当時の私にはなかったモノを同時に手に入れてしまったわけです。
当時は全く読まなかった本も今では沢山読むようになりましたし、割と身軽に旅行だって行けるようになりました。
自分を成長させるであろうものに「時間がない」「お金がない」って理由で諦めることがなくなったことで、より多くの情報やモノを取り入れることができるようになりました。
AI時代でも戦える人材になることができる
TSUTAYAやUNIQLOといった大手企業が無人レジをはじめとする人員削減に乗り出しているのは周知の事実ですが、今後はファストファッションなど「接客を必要としない」小売業の無人化は加速していくと安易に予想できます。
アパレル販売員として職を失わないためにはモノはもちろんですが「あなたから買いたい」と思ってくれるお客さんをどれだけ集めることができるかです。

リカルド
自分の顧客様を増やすことが大事です。
ラグジュアリーブランドでは、一点あたりの単価が数万円〜数百万円とかなり高額になるので、無人レジになることはまぁないでしょう。
高所得者の買い方を見ていると思うのですが、商品の魅力だけで購入しているわけでは決してないということがよく分かります。
自分に似合う商品(サイズ含む)を定期的に紹介してくれる販売員は時間のないお客さんにとっては非常に助かるのです。
こうした自分の好みを把握してくれる販売員には顧客がつくやすく、リピーター化するお客さんも多いです。
「あなたがサイズのあった好みの商品を紹介してくれるから」購入に至っているわけです。
このようなブランドではなく「個人」にファンがつきだすとAI化が進んでも職がなくなる、なんて事は全ブランド無人レジにならない限りはないでしょう。
こうなってしまえばブランドが変わろうがお客さんはあなたについて来てくれます。
AI時代に飲み込まれてしまうリスクを大幅に軽減できると言えます。
次のステップ先(幅)が格段に広がる
一度ラグジュアリーブランドに転職してしまえば、違うラグジュアリーブランドへも転職しやすくなります。
私の周りを見てもラグジュアリーブランドから一般ブランドへ転職する人は皆無に等しいです。

リカルド
ラグジュアリーブランドから別のラグジュアリーブランドへの転職がほぼ100%です。
さらにそこで店舗MDやVMDなどの専門職に就くが出来れば、次へのステップ幅はさらに広がります。
ステップ幅が広がるという事は年収をあげることができるという事です。
好きな仕事と言えど、働く理由の根本はお金を稼ぐためです。
収入が増えれば、将来結婚して子供が生まれてマイホームを購入して車を購入する・・・なんてことも余裕で実現可能範囲内になりますよね。
あくまで私のケースですがラグジュアリーブランドに入って日本のアパレル企業とは全く異なると痛感しています。
目的が「お金」であれば、一般ブランドの販売員ではなくラグジュアリーブランドを目指すには十分な理由ではないでしょうか。
ステップ先(幅)の選べる範囲が増えるという事は年収をあげることができるということです。転職サイトも今では数多くありますが、私は一貫してクリーデンスを利用しています。
もしこの記事を読んで、ラグジュアリーブランドへの転職に興味が湧きましたらクリーデンスのエージェントに相談してみてください。
登録はもちろん利用も最後まで無料で対応してくれます。相談してプラスはあれどマイナス面は一つもありませんので。
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まとめ:20代だからこそ将来を見据えて早い段階でラグジュアリーブランドへ挑戦してほしい
アパレル販売員として働くのであれば、遅かれ早かれ目指すポジションになるかと思います。
これまでは、長い間下積みをしてしっかり経験を積んでからラグジュアリーブランドへ転職する、というのが一般的でした。

リカルド
時代は良い方向に変わりました。
時代は変わり「実力があれば年齢は関係ない」時代に入っています。
また、タイミング的にも販売員不足だと言われているので、ダメ元でも挑戦してみてもいいと思います。
実力は入ってから努力次第でいくらでも追いつけます。むしろ若い方が覚えも早くて沢山吸収できると思います。
怠けていてはもちろんダメですが、先述したように環境があなたを引っ張りあげてくれます。
私は30代で初めてラグジュアリーブランドへ転職しましたが「遅かった。もう少し早く挑戦すればよかった」と後悔しています。

リカルド
私が働いているブランドでも20代で活躍している人は沢山います。
「私には無理」「まだ早い」なんて言ってるとチャンスをどんどん逃すことになりかねません。
若いうちからラグジュアリーブランドで経験を積むことができれば、アパレル販売員としての道は大きく拓けます。